サーバー・ネットワークIT用語集!基礎から最新技術まで完全網羅

Webサイトの立ち上げ、ブログの開設、システムの構築など、ITインフラに関わろうとすると、必ず「謎のアルファベット」や「専門用語」の壁にぶつかります。

「VPS?DNS?NVMeって何?」

「サーバー会社の公式サイトを見ても、呪文にしか見えない…」

そんな悩みを解決するため、ネットワークおよびサーバー構築の現場で培った知見をもとに、「これだけは知っておきたいサーバー用語」を初心者にもわかりやすく、かつ技術的な正確さを保ちながら徹底解説する用語辞典を作成しました。

このページをブックマーク(お気に入り登録)していただき、サーバー選びや設定でわからない言葉が出てきた際の「辞書」としてご活用ください。

第1章:インターネットと通信の基礎用語

まずは、Webサイトが表示されるまでの仕組みに関わる、最も基本的な用語からです。

サーバー (Server)

利用者(クライアント)からの要求(リクエスト)に対し、データやサービスを提供するコンピューターのこと。「Serve(提供する)」が語源。Webサイトのデータを保管しておく「インターネット上の土地」に例えられます。

クライアント (Client)

サーバーに対して「このデータを見せて!」と要求(リクエスト)を出す側のコンピューターやソフトウェアのこと。あなたが今使っているスマホ、パソコン、そして「Google Chrome」などのWebブラウザがこれに該当します。

IPアドレス (IP Address)

インターネット上に接続されたすべての機器(サーバーやスマホ)に割り当てられる「識別番号」です。(例:192.168.1.1、またはIPv6のさらに複雑な文字列)。ネットワーク上の「住所」や「緯度・経度」にあたります。

ドメイン (Domain)

数字の羅列であるIPアドレスを、人間が覚えやすい文字列に変換したものです。(例:server-nav.com)。インターネット上の「住所(表札)」に例えられます。「.com」や「.jp」の部分をTLD(トップレベルドメイン)と呼びます。

DNS (Domain Name System)

ブラウザに入力された「ドメイン(URL)」と、サーバーの実際の場所である「IPアドレス」を紐づけて変換するシステムです。インターネットにおける「電話帳」や「カーナビ」の役割を果たします。

SSL / TLS (HTTPS)

インターネット上の通信を暗号化する技術です。これを導入すると、URLが「http://」から「https://」になり、ブラウザに「鍵マーク」がつきます。第三者によるパスワードやクレジットカード情報の盗み見(傍受)を防ぐための必須設定です。

ポート (Port)

IPアドレスが「建物の住所」だとすれば、ポートは「建物のドア(窓口)」です。Webサイトを見る通信は「80番ドア」、暗号化されたWeb通信は「443番ドア」、メールの送信は「587番ドア」など、用途によって使うドアの番号が決まっています。

第2章:サーバーの種類と契約形態(ホスティング)

サーバーを「どのように借りるか(用意するか)」という分類に関する用語です。

共用サーバー (Shared Server / レンタルサーバー)

1台の物理的なサーバー機器を、複数のユーザーで共同利用する形態です。「シェアハウス」によく例えられます。安価で設定がお手軽な反面、他のユーザーのアクセス集中による影響(巻き添え)を受けやすいという特徴があります。

VPS (Virtual Private Server / 仮想専用サーバー)

1台の物理サーバーを複数人で共有しつつ、「仮想化技術」によってユーザーごとに完全に独立した専用の空間(仮想サーバー)を割り当てる形態です。「分譲マンション」に例えられます。他人の影響を受けず、自由にOSやアプリをインストール(root権限を取得)できますが、Linuxの知識が必要です。

クラウドサーバー (IaaS – Infrastructure as a Service)

インターネット経由で、必要な時に必要な分だけサーバーの性能(CPUやメモリ)を借りられる形態です。アクセス急増時に数分でサーバーを増強(スケール)できる魔法のような柔軟性を持ちます。「使った分だけ払う」従量課金制が基本です。(代表例:AWS、Google Cloud)

専用サーバー (Dedicated Server)

1台の物理サーバーを丸ごと独占して借りる形態です。「一戸建て」に例えられます。圧倒的な処理能力と自由度を持ちますが、初期費用・月額費用ともに非常に高額です。

オンプレミス (On-premises)

クラウドやレンタルサーバーを利用せず、自社で物理的なサーバー機器を購入し、社内に設置して運用・管理する形態です。

第3章:ハードウェアと性能(スペック)に関する用語

サーバー会社の比較表を見る際に、必ずチェックすべき項目です。

CPU (Central Processing Unit)

サーバー内で様々な計算や処理を行う「頭脳」です。「コア数(〇コア)」が多いほど、同時に複数の作業をこなす能力が高くなります。

vCPU (Virtual CPU)

VPSやクラウド環境において、仮想化技術によってソフトウェア的に割り当てられた「仮想のCPU」のことです。物理的なCPUコアのパワーを分割して提供されます。

メモリ / RAM (Random Access Memory)

CPUが作業をするための「作業机の広さ」です。メモリ容量(GB)が大きいほど、一度に多くのプログラムを動かしたり、アクセスが集中した際にもサクサクと処理できたりします。WordPressを快適に動かすなら8GB以上が目安です。

ストレージ (Storage)

Webサイトの画像ファイルやデータベースなどを恒久的に保存しておく「引き出し・保管庫」です。

  • HDD(ハードディスク):昔の主流。大容量で安価ですが、読み書きが遅いです。
  • SSD(ソリッドステートドライブ):現在の主流。HDDの数倍以上の速度で動作します。
  • NVMe SSD:最新の超高速規格です。マザーボードに直接繋ぐ技術(PCIe)を利用し、従来のSSDよりもさらに圧倒的なスピードでデータを読み書きします。

データ転送量 / トラフィック

サーバーから閲覧者のスマホやパソコンへ送られるデータ量のことです。「道路の幅と交通量」に例えられます。動画や画像をたくさん見られると転送量が増えます。現在のおすすめレンタルサーバーは「データ転送量:無制限」が主流です。

第4章:ソフトウェア・Web技術に関する用語

サーバーの中で実際に動いているプログラムやシステムに関する用語です。

OS (Operating System)

サーバー全体を管理する最も基本的なソフトウェア(基本ソフトウェア)です。

  • Linux(リナックス):WebサーバーのOSとして世界中で圧倒的なシェアを誇ります。無料でカスタマイズ性が高く、CUI(黒い画面)で操作するのが基本です。(種類:AlmaLinux、Ubuntuなど)
  • Windows Server:マイクロソフトが提供するOS。社内システムや、FXの自動売買(MT4)を動かす際などに必須となります。

Webサーバーソフトウェア

ユーザーのブラウザからの要求を受け取り、Webページを表示させる機能を持つソフトウェアです。

  • Apache(アパッチ):古くから使われている歴史ある安定したソフトウェア。
  • Nginx(エンジンエックス):同時アクセスに強く、大量の処理を高速でさばくのが得意な現代の主流ソフトウェア。
  • LiteSpeed(ライトスピード):Apacheと互換性を持ちながら、WordPressの表示速度を限界まで引き上げる次世代の超高速ソフトウェア。

データベース (Database / DB)

記事のテキストデータ、顧客情報、パスワードなどを整理して大量に保存し、瞬時に検索・書き換えができるシステムのことです。「巨大な電子書庫」に例えられます。代表的なソフトウェアに「MySQL」や「PostgreSQL」があります。

PHP

Webページを動的に生成するためのプログラミング言語です。あなたが普段見ている「WordPress」というシステムは、ほぼすべてこのPHPという言語で書かれています。

FTP / SFTP (File Transfer Protocol)

自分のパソコンとサーバーの間で、ファイルを転送(アップロード・ダウンロード)するための通信ルール(プロトコル)です。SFTPは、その通信を暗号化して安全にしたものです。

SSH (Secure Shell)

ネットワークを経由して、遠隔地にあるサーバー(Linux OSなど)に安全にログインし、黒い画面(コマンドライン)で直接操作するための通信プロトコルです。

第5章:セキュリティと運用・応用技術

サイトを安全に守り、大規模なアクセスに耐えるための高度な技術用語です。

WAF (Web Application Firewall / ワフ)

Webサイトの脆弱性(プログラムの隙間)を狙ったサイバー攻撃から、サイトを守るためのセキュリティシステムです。不審な通信(SQLインジェクションなど)を自動で検知してブロックしてくれます。

DDoS攻撃 (Distributed Denial of Service attack)

悪意のある者が、世界中の複数のコンピューター(乗っ取られたPCなど)から一斉にターゲットのサーバーへ大量のアクセスを送りつけ、サーバーをパンクさせてダウンさせるサイバー攻撃のことです。

CDN (Content Delivery Network)

Webサイトの画像や動画などの重いデータを、世界中に配置された「キャッシュサーバー(身代わりサーバー)」に一時保存しておく仕組みです。ユーザーは一番近いキャッシュサーバーからデータを受け取るため、表示速度が劇的に向上し、大元のサーバー(オリジンサーバー)がダウンするのを防ぎます。

ロードバランサー (Load Balancer / 負荷分散装置)

Webサイトへの大量のアクセスを、裏側にある複数のサーバーへ均等に振り分ける(交通整理をする)仕組みです。アクセスが集中しても、1台のサーバーがパンクするのを防ぎます。

自動バックアップ / スナップショット

  • バックアップ:サーバー内のデータ(ファイルやデータベース)を別の場所にコピーして保存すること。
  • スナップショット:VPSやクラウドにおいて、ある瞬間のサーバー全体の状態(OSや設定まるごと)を「写真(スナップショット)」のように保存し、システムごと一瞬で過去に戻せる機能のことです。

Docker / コンテナ

サーバーの中に仮想的なOSを丸ごと作る(従来の仮想化)のではなく、アプリケーションを動かすのに「必要な部分だけ」をパッケージ化して(コンテナに入れて)動かす最新の技術です。サーバーへの負担が軽く、どこでも同じ環境を瞬時に起動できるため、現在の開発現場では必須の技術となっています。